こんにちはっアメリカ駐在員のわさびです!
今回はアメリカの駐在員(家族帯同)の賃貸物件探しについてレポートしたいと思います。
我が家の渡米時の状況と家探しの条件
まず、我が家が置かれていた賃貸物件探しの状況について説明します。
以上の状況を踏まえ、家探しの条件として、
- 治安(学区)が良いところ
- 会社へのアクセスがいい(高速道路のジャンクションから近い)ところ
- 子どもが多少騒いでもいい物件(一軒家か子連れフレンドリーなタウンハウス)
を絶対条件として家探しを始めました。
アメリカの家探しで便利なサイト・アプリ一覧
アメリカの家探しで重宝するサイト・アプリを紹介します。
アメリカの賃貸物件はほとんどの場合、ネット上に公開されているので、詳細情報までインターネットで確認することが出来るのです。
Zillowというサイトが一番メジャーです。
日本でいうスーモやアットホームなどが提供している賃貸(売却)物件情報サイトのイメージ。
ただし、日本では、不動産会社しか知りえない賃貸物件の情報が別にありますが、アメリカはネット上に全部公開されています。
物件検索アプリ(サイト)は複数インストールすることをオススメします。
アプリによって、一軒家に強かったりアパートに強かったりと異なります。
おすすめアプリ①Zillow
アメリカの物件探しといえばのサイト(アプリ)、Zillow。
大体の物件がZillowで網羅されているので、Zillowを使っての物件探しがほとんどかと思います。
希望する地域、大きさ、ベッドルームの数や価格などの希望条件を入力しておくと、それに適する物件が見つかった瞬間、メールやアプリで通知してくれるため、タイムリーに物件を発見することができました。
おすすめアプリ②Trulia
Zillowと同様の物件探しサイト、Trulia。
Zillowには載っていないちょっとマニアックな物件情報が掲載されていることもあるので合わせてチェック。
おすすめサイト③Family watch dog
(ウェブサイトアクセスで事足りると思うのでアプリ紹介はしません)
性犯罪や暴力事件の犯罪歴がある人物の住所がわかるサイト、familywatchdog。
アメリカでは性犯罪や暴力事件を過去起こした犯罪者の氏名・現住所や顔写真まで公開されています。
このマップを使えば、物件の近くにどれくらいの、どんな犯罪歴を持った人が住んでいるか確認できるので、もし気になる物件があったら、治安チェックの観点で見てみるといいと思います。
会社によっては、あらかじめ住む物件が決まっていたり、前任の駐在者の家をそのまま引き継いで住む場合もあるかと思います。
その場合でも、必ずZillowやfamily watch dogを使って、住む予定の治安や住環境をチェックしましょう。
Zillowでは、学区や車なしでの生活のしやすさなどもスコアリングされているので、Google Mapのストリートビューと合わせて確認すると生活がイメージしやすいかも。
駐在員のアメリカの家探しの流れ
ネットで家探しできるということは、リモート(日本)からも家探しができるということ。
帯同前の家族も日本で物件探しをすることができます。
とはいえ、色んな物件があり目移りしてしまうので、どんな条件をどの順番で決めるのいいかフローで説明します。
家賃の価格帯を決める
まずは家賃の価格レンジを決めましょう。
自身が(勤め先が)出せる価格帯以上の物件まで見てしまうと豪華な物件に目がくらんでしまい、冷静な物件ジャッジが出来なくなります。
(とはいえ豪華な物件を見るのは楽しいんですけどね…)
勤め先の家賃補助がどれくらい出るのか・住む家の家賃上限の規定などが価格レンジの決め手になるかと思います。
とはいえ、エリアやアメリカ経済状況によっては、会社の規定が家賃相場に追いついていないこともあるので、現状の確認、必要に応じて会社との交渉も必要かもしれません。
家の種類を決める
家賃相場が決まったら、家の種類を決めます。
アメリカの賃貸物件は以下の3種類があります。
・一軒家…独立した家。庭つきがほとんど。
・タウンハウス…壁を隣の世帯と共有している場合が多い。一軒家とアパートの中間のイメージ。
・アパート…日本のマンションのようなイメージ。1階が店舗であることも。
エリアや物件にもよりますが、一軒家は子連れ家庭向け、アパートは独身者や夫婦向けが多いです(タウンハウスはその中間のイメージ)
我が家は小さい子どもがいたので、子育てのしやすそうな一軒家・タウンハウスに絞って検索しました。
一軒家のメリット・デメリット
一軒家のメリットは、
- 家が独立しているため、騒音問題を気にしなくていい
- 間取りにゆとりがある(ことが多い)
- 子育てに適した環境であることが多い(子連れの隣人、公園が近いなど)
一軒家のデメリットは、
- 古い物件が多い(リノベしてあるかも大事)
- 芝の手入れなどが借主負担の場合が多い
- 家電や家の修理の際のフォローがしっかりしているかは大家次第
タウンハウスのメリット・デメリット
タウンハウスのメリットは、
- 築年数が浅く内装が綺麗なことが多い
- 管理会社が同じ敷地内で管理しているため、メンテナンスが簡単
- プールやジムなど居住者が利用できる設備がある場合がある
タウンハウスのデメリットは、
- 一軒家に比べると手狭(3階建てなど縦に長いことも)
- 隣の家と壁を共有していたりで騒音問題が気になることも
- 一軒家に比べると子連れが少ない
アパートのメリット・デメリット
アパートのメリットは、
- 栄えた場所にあることが多い(レストランなど行くのに便利かも)
- 価格が比較的手頃なことが多い(物件のクオリティによる)
- プールやジムなど居住者が利用できる設備があることも
アパートのデメリットは、
- 間取りは小さめが多い(単身者や夫婦向けが多い)
- 住宅街からは離れていることが多い
- 街中であったり一階が店舗であったりで騒音問題はあるかも
エリアを決める
次に決めるべきはエリアです。
子育てをしていると、特に大事なのが学区。
アメリカでは、満5歳になった年の9月から義務教育(キンダーガーデン)が始まります。
学区が良いかどうかはそのエリアの治安にも直結するので、以下の方法で確認しましょう。
上で紹介した犯罪者居住マップも要チェックです。
部屋の条件を決める
次に部屋の条件を決めていきます。
家族の数や理想のライフスタイルに応じて、
- ベッドルームの数
- 庭の有無
- Bathroomの数
- カーペットかフローリングか
- ペット可物件か
- 芝の手入れは家主?
- 洗濯機・乾燥機込みか
などチェックしていきます。
内見の申し込み、内見
内見でチェックするポイントとしては、以下が挙げられます。
- 内装の状態や家電の故障個所の有無(気になる点は許可を得て写真撮影)
- 入居前にどこまでクリーニング・修繕予定か
- 管理会社や大家の様子(人となり、入居後どれくらいフォローがありそうか)
見学可になったとしてもまだ人が住んでいる状態での内見というのもありました!その場合、撮影して良い場所も限られるので日本にいる家族と写真で情報共有ができないですし、なんだか色々と気を遣う内見でした…
契約
契約時に注意する点としては、以下の通りです。
- 家賃の上昇率の定めがあるか(契約時3年間の家賃が決まっている場合がある)
- 急な帰国などで賃貸契約を切り上げる際もペナルティがないか
- 初期状態を写真で残しておく
アメリカの賃貸物件は、同じ物件を借り続けると、家賃が上がっていくのが通例です。
契約時から数年間の家賃をあらかじめ定めている場合は、かならずその金額をチェックしましょう。
また、賃貸契約を契約途中で切り上げる場合、ペナルティがあるかも要チェックです。
業務内容の変更や情勢変化、個人的事情で駐在期間が切りあがる可能性もあります。
さらに、退去時にもともとあった損傷を誤って請求されないよう、部屋の初期状態を細かく写真で残しておくことも重要です。
アメリカ駐在員の家探し体験談・大変だったこと
実際にアメリカで家探しした体験談として、大変だったことを挙げていきます。
我が家の場合は家族が住む家が決まらないと、勤め先での帯同家族の手続き諸々が進められず、必然的に単身渡米直後からの物件探しが始まりました。
慣れない業務をこなす合間に慣れない言語で異国の物件探しに奔走するのは、かなり体力・精神力を消耗しました…
言語の壁
まず一番に感じた障害は言葉の壁です。
契約する際に自分の要望を伝えたつもりが、伝わっておらず何度もやりとりを繰り返したりしました。
また内見時に、見たいところや聞きたいことを伝えることができず、消化不良のまま見学が
終了してしまった物件も多数ありました。
ただでさえ聞き取りも苦戦している頃だったため、訛りのある人が担当だと会話にならなかったりもしました。
言葉の壁への対策としては、事前に聞きたいポイントをまとめておき、どうやって伝えるかシミュレーションをしておくこと、物件探しで使いそうな単語をあらかじめ調べておき、現場での混乱を減らすことなどです。
会社負担額内で収まる物件探し
私が物件探しをしたタイミングは、アメリカ経済の物価上昇により不動産も半年で$300-400も上昇していた時期でした。
正直希望の条件(今までの駐在員が住んでいた住環境)では予算オーバーだったため、譲れる条件を緩めて検索したりしましたが、物件探しは難航…
結果、こまめに検索していたところ、たまたま市場にあがったばかりの好条件の物件と巡り合うことが出来、すぐに内見を申し込み、トントン拍子に契約まで進めることが出来ました。
不動産は水物なので、毎日検索してみてみることが大切です。好条件の物件はすぐに契約が決まってしまいます!
家族の要望や自分の要望の整理
アメリカの家は、暖炉があったり、目の前に芝生が広がっていたり、日本の家よりも豪華なことが多いです。
そのため、物件情報を見ていると、だんだん目移りして何が絶対条件なのか分からなくなることも。
生活の上でかかせない条件と、あったら嬉しい条件を切り分けて考えるようにしました。
生活の上で譲れない条件
- 治安(学区)の良さ
- 会社へのアクセスの良さ
- 住みやすさ(スーパーや公園へのアクセス)
最終的に譲った条件
- finishedの地下室(UnfinishedでもOK別になくても困らない)
- 噴水近く(窓から噴水が見たかった家族の要望…別になくても困らない)
- 南向き(日差しが強いのでむしろ南向きでない方がいいことも)
アメリカ駐在員の家探し体験談・やってみてよかったこと
アメリカの家探し、私の場合は、渡米してから1か月程度程度で家が見つかりました。
回りを見ていても、賃貸探しにかかる時間は1~3か月程度かかっています。
効率的に家探しをする上で、やって良かったことを挙げていきます。
↓内見には、必須のメジャー。インチとセンチが併記されているものがオススメ↓
セルフツアー
当時はCovid-19による影響もあったためか、$1/月を支払えばセルフで内見できるというオプションがありました。
セルフツアーができる物件は、Zillowなどでもセルフツアー可能との記載が。
サイト(FirstKey Homes)からセルフツアーの申し込みをします。
英語に自信がなかったわたしは、セルフツアーの物件を集中して(英語対応に気を使うことなく)見学することで、まずは地の利やアメリカの物件の特徴をつかむことができました。
日本語ができる不動産屋、個人紹介者の利用
日本語ができる不動産屋や日本人のオーナー物件も要チェックです。
最終的には契約には至りませんでしたが、日本語で細かくその地域の住宅事情を聞くことができるという点でおすすめ。
日系の不動産を利用する注意点として、敷金・礼金やマージンを取られる可能性があるということ。
アメリカのローカル不動産による賃貸は基本的に日本のような敷金・礼金などとられることはありません。
アメリカでは契約時に1か月分をデポジットとして払うことはあるがデポジットのため契約終了時には返金されます。
一方、日本語で対応できる不動産は、日本人の慣習に習い、敷金・礼金が1-3か月くらいかかることがあります。
住んでみて思ったアメリカの一軒家で大切な要素
住んでみて実感した物件探しの際は見逃しがちな一軒家のこだわりポイントについて紹介します。
どれだけじっくり内見しても、実際に住んでみると、色々不満点も出てくるものです。
物件探しの際は気に留めていませんでしたが、実際に住んで、「もっとこだわればよかった!」と思うポイントは以下の通りです。
玄関前の庇(ひさし)の有無
我が家には庇がなく、雨が降っていると宅配荷物が濡れてしまうのが大誤算でした!
(ちなみに、アメリカの宅配は基本チャイムは鳴らさず玄関先に置いて行ってくれます)
雨よけ兼盗難防止のため、以下のような宅配荷物を入れるボックスを玄関に設置することで解決しました。
庭の手入れの大変さ
アメリカの一軒家に付き物なのが、芝が綺麗に生えた庭。
この庭、定期的にメンテナンスしていないと隣人や周辺からクレームが入ることが。
夏の時期は2週間に1度程度、芝刈りをしたり、秋は落ち葉拾いや冬は雪かきなど、けっこう庭のメンテナンスが大変です。
(季節を感じながら身体を動かすのはアメリカンライフを満喫しているようで楽しいっちゃあ楽しいですが)
契約によっては、庭のメンテナンスは大家持ちだったりもするので、庭作業に興味のない人は交渉してみたり、庭のメンテナンス不要の物件やタウンハウスなどに絞って物件探しした方が無難かも。
コンロの種類(電熱線タイプは避けた方がベター)
アメリカのコンロ、大きくわけて、ガスコンロ、IHコンロ、電熱線コンロがあります。
特に電熱線コンロは火力の点でも、掃除の点でも使いにくいと悪評なので、出来れば避けた方がベターです。
ちなみにIHコンロも、日本のいわゆるIHではなく、電熱線コンロの上にガラス板が貼ってある形であることが多く、調理後はガラス板が熱くなるのでうっかり火傷に注意です。
住んでみて分かった別にこだわらなくてもよかったアメリカの家の条件
逆に実際に住んでみると、そんなにこだわらなくてもよかったなと思う点も。
日本の家の常識で見ていると、気候や文化が違うのでズレが生じてくるんですよね。
実際にアメリカの家に住んでみて、別にこだわらなくてもよかったお家の条件について解説します。
南向きじゃなくてOK(むしろ北向きで良かった)
日本だと、日の入る南向きのリビングがいい物件の条件となりがちですが、アメリカはそうとも限りません。
アメリカの日差しはかなり強く、また湿度も少なくからっとしているため、北向きの方がむしろ直射日光が当たらず快適に過ごせることも。
また、洗濯物を外干しする文化がないため、日光があたるかはそんなに重要視されません。
暖炉は使わない
アメリカの家の定番、暖炉。
日本ではなかなか見かけない設備なので、最初はテンションがあがり、素敵な暖炉がある物件を中心に見たりしていましたが、実際に生活していると、まず使いません。
冬に一度火をつけてみたくらい。
乳幼児がいると、むしろいたずらされたり気を遣うことも多いので、むしろなくて良かったかもというくらい(とはいえ一軒家には大体ついています)
暖炉の有無や種類にはそんなにこだわらなくても生活に支障はありません。
ガレージ2台つき
車がないと生活できないエリアのため、我が家は車2台もち(夫の通勤用+家族の生活用)
ガレージも、車が2台入るタイプに絞って検索しましたが、どのみち2台ともは入りませんでした。
我が家は築40年の一軒家。ガレージの大きさも当時の車の大きさを想定しているので、現代のミニバンやセダンの2台組み合わせは どのみち入らないんです…(セダン2台ならいけますが、けっこうギリギリ)
結局家族用のミニバンのみガレージに入れて、通勤用のセダンはドライブウェイ(Driveway)に停めっぱなしになっていますが、住んでいるエリアの治安がしっかりしていれば特にトラブルはありませんでした。
(Drivewayとは、下の画像にあるような、車庫前のコンクリートの空きスペースです。ここに一台車を停めていることが一般的。)
あとがき
アメリカに赴任直後の家探しした経験について綴りましたがいかがでしたでしょうか?
どのエリアに、そしてどんなお家に住むのかは生活する上でとても大事な要素だと思います。
とはいえ、赴任直後で業務の引継ぎや慣れない英語でのやりとりで疲弊しきっている中、プライベートでの家探しは肉体的にも精神的にもハードなんですよね…
この記事の何かが、これからアメリカで活躍する皆さまの負担を少しでも軽減できることを願っています。
ではまたっ
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